WORLDCHARACTERGALLERYSYSTEMSOUNDSPECIALINFORMATION
ユベール
「美人薄命、という言葉を知っているかい?」
ヴィオレット
「…………」
不意を打たれて跳ねた肩が、ゆっくりと下がる。
ヴィオレット
「知っているわ。……それが?」
ユベール
「美しさは、様々なものを惹きつける。望むものも、望まざるものも」
ユベール
「屈服させるならば良し。だが、逆に惹きこまれてしまったら――」
ユベール
「待っているのは、破滅だけだ」
ヴィオレット
「…………」
ヴィオレット
「有り得ないわ」
ユベール
「……それはそれは、ずいぶんな自信だ」
ヴィオレット
「自信ではなく、事実よ」
ヴィオレット
「この樹が、花が、わたしを害することはない。もちろんその逆も」
ヴィオレット
「――わたしが【レーヌ】で在る限り」
ユベール
「………………違いない。さすがは私の姫。満点の回答だ。
素晴らしいよ、ヴィオレット」
楽しげに笑うその声に、わたしは呆れ交じりのため息をついて言う。
ヴィオレット
「もういいでしょう?悪ふざけはここまでにして、ユベール」

©2019 IDEA FACTORY/DESIGN FACTORY

SHARE
LINEで送る