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[Bloody Nightmare] Scenario
エルザ
「おい、溜息ばかりついていると、幸せが逃げるぞ。」
ネッソ
「もうすでに全力疾走で逃げられた気がするよ。」
エルザ
「それなら全力疾走で追いかけろ。お前らしくない。」
エルザ
「戦場で、鬼神と恐れられたウェブリンの筆頭騎士の面影がまったくない。」
エルザ
「……なあ、今のお前ならメヨーヨの鼠騎士にも殺られるんじゃないのか?」
ネッソ
「かもしれないな。」
エルザ
「おい、冗談だ。真面目に受け取るな。」
ネッソ
「……お前にも話しただろう。
フィオナは俺にとって掛け替えのない存在なんだ。」
エルザ
「それは何度も何度も聞いているが……。
まったく、女っていっても妹だろうが。
そんなにお熱になってどうする?」
ネッソ
「妹、ね。そりゃそうだよな、傍から見れば。」
エルザ
「まあ、俺としては団長様がそこまでお熱なら、応援するよ。」
エルザ
「その様子じゃ本当に妹と結婚する、とまで言い出しそうだな。」
ネッソ
「……! ……くくく。悪いか?」
エルザ
「それは勘弁だな。」

軽口を叩きあって笑う。

こういう気の置けない会話も、相手がエルザだからこそだ。

ネッソ
「そういえば……お前もまた外を見に行ってくれてたんだよな?」
エルザ
「ああ。さっき戻ったところだ。」
ネッソ
「外の様子はどうだった?」
エルザ
「よくはない。血迷った領民が、相変わらず塔を焼き払えと訴えながらぞろぞろ群がってるな。」
ネッソ
「……そうか。何か変わったことは?」
エルザ
「特に目につく変化はなかったな。
ああ……ただ夜になって、松明を持ってやってきてる連中が増えてきた。」
エルザ
「あれを投げ込まれでもしたら、少々面倒だ。」
ネッソ
「……敷地内の水場の確認。
万が一の場合には、即座に消火対応できるよう、伝達をしておいてくれ。」
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