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[Last Hope] Scenario

ちゅ、っと。
乾いた唇の感触が、額に触れた。

フィオナ
(~~~~っ!?)

それが、体調を崩した子供を慈しむような
接触であるというのはわかっている。

だが問題は、それをしたのがアルルで。

されたのが私だということだ。

フィオナ
(な、なな、なんで)

嫌われているとは、思っていない。

気にかけってもらっているのだということもわかる。

けれど、それでも。

こんな風に、額に口付けるような関係ではなかったはずだ。

フィオナ
(なかったわよね……?)

熱があって、よかったのかもしれない。

もし体が本調子だったのなら、きっと私は
わかりやすく動揺のあまりに体を強張らせていただろう。

今は体に力が入らないおかげで、反応しないですんでいる。
もう一度、優しくアルルの手が髪を撫でつける。

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