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その一瞬は、時間が止まったかのよう。

理解が追いつかずに、
驚きの吐息だけが喉から漏れる。

カルディア
「ん……」

再び触れ合った互いの前髪と、
手袋越しに伝わるかすかな温もり。

もどかしいとばかりに指を食む唇の
柔らかい感触が伝わってくる。

インピー
「今はこれが限界だけど……」
インピー
「大丈夫。信じて。
必ずなんとかしてみせるから」

インピーは優しく微笑む。

ともすれば毒の肌と
触れ合ってしまいそうな距離で。

目の前にある愛しい彼の顔。

それに触れられないことが、
たまらなく苦しくて、切なかった。

©2016 IDEA FACTORY/DESIGN FACTORY
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