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				紫鳶[シエン]=クリノクロア
				「やあ、こんにちは。俺かあいつに用かな? それとも迷子?」
			
 
			
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				どこか愛嬌があるというか。
				その優しい笑みを見た途端、自然と安堵のため息が出てきた。
			
 
			
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				玻ヰ璃[ハイリ]=ラリック
				「実は迷子になってしまいまして……、すみません、勝手に入ってしまって」
			
 
			
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				紫鳶[シエン]=クリノクロア
				「気にしなくて大丈夫だよ。
				と言っても、厳密に言うとここは俺の家じゃなくてあそこに座ってるやつの家なんだけどね」
			
 
			
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				憂漣[ユーレン]=ミュラー
				「さらに厳密に言うと、ここは僕の家でもない。ただの研究部屋だ」
			
 
			
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				紫鳶[シエン]=クリノクロア
				「はいはい」
			
 
			
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				変わらず本を読みながら言う青年に、眼帯の青年は慣れた様子で相槌を打っていた。
			
 
			
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				玻ヰ璃[ハイリ]=ラリック
				(この人達、ここに一緒に住んでるのかな。
				兄弟……にしては似てないけど、まあ世の中には色々な兄弟がいるだろうし)
			
 
			
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				憂漣[ユーレン]=ミュラー
				「僕たちは兄弟じゃない。ルームシェアのようなものだ」
			
 
			
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				玻ヰ璃[ハイリ]=ラリック
				「あ、そうなんですね……」
			
 
			
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				玻ヰ璃[ハイリ]=ラリック
				(って……、あれ? 私、今の疑問を口に出して言ったっけ?)