• 歌紫歌[カシカ]＝ガレ 「むかしむかしあるところに、シンデレラと呼ばれる美しい娘がおりました……」
  • 玻ヰ璃[ハイリ]＝ラリック 「ふふ。歌紫歌、本当に読んでくれるの？」
  • 歌紫歌[カシカ]＝ガレ 「読み聞かせは得意だからな。ほら、いいから黙って聞け」
  • 玻ヰ璃[ハイリ]＝ラリック 「はーい」
  • 歌紫歌[カシカ]＝ガレ 「……本当は貴族の娘なのですが、意地悪な継母とその連れ子の姉二人に召使のように使われており……」
  • ゆったりとした歌紫歌の声は意外にも心地良い。
  • 玻ヰ璃[ハイリ]＝ラリック （たまには、こういうのもいいかも……）
  • そう思って黙って聞いていると、次第に瞼がだんだんと重くなってくる。
  • 玻ヰ璃[ハイリ]＝ラリック 「あふ……」
  • 玻ヰ璃[ハイリ]＝ラリック （どうしよう、眠くなってきちゃった）
  • 玻ヰ璃[ハイリ]＝ラリック （不思議だな……。さっきまで全然眠くなかったのに……）
  • 歌紫歌の声をＢＧＭにしながら重力に抗うことなく、ゆっくりと瞼を閉じた。
  • 歌紫歌[カシカ]＝ガレ 「こうしてシンデレラは王子様と幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし――」
  • 歌紫歌[カシカ]＝ガレ 「……うん？　寝たのか？」
  • 玻ヰ璃[ハイリ]＝ラリック 「すー……すー……」
  • 歌紫歌[カシカ]＝ガレ 「……ふふ、この様子だとどうやら夢見も問題ないようだな」
  • 子供のように眠るシンデレラに額に優しく唇を落とすと、くすぐったそうに身を捩る。
  • 歌紫歌[カシカ]＝ガレ 「お休み、シンデレラ。良い夢を……」