ユーマ

「黙ってるけど……いいのか？」

ユイ

「え？」

ユーマ

「さも当然みてえな顔してっけど、マジでオマエも魔界に来るのかって聞いてんだよ」

ユーマ

「オレらにとっては、エデンは確かに大事な場所だ。けど……オマエは違うだろ」

ユイ

「……ううん、そんなことないよ。みんなにとって大事な場所なら、私も大切だもの」

ユイ

「それに、たとえどこだとしても一緒に行くよ。私はユーマくんについていきたいから」

ユーマ

「……まあ、オマエのことだからそう言うだろうとは思ってたけどよ」

ユーマ

「でも真面目に考えろ。魔界ってだけでも油断できねえのに、今のあっちは特に混乱してる」

ユーマ

「正直オレにも、どんな危険があるか分からねんだ。そんなとこにオマエを連れて行くのは……」

ユイ

「心配？」

ユーマ

「……当たり前だろ。オマエに何かあったら、嫌だ」

ユイ

「ありがとう、ユーマくん。でも本当に大丈夫だよ」

ユイ

「覚悟は出来てるし……それに、何があってもユーマくんが守ってくれると思うから」

ユーマ

「…………」

ユイ

「違った……？」

ユーマ

「……違わねえ」

ユーマ

「違わねえけど、なんかムカつく！」

ユイ

「ええっ!?　な、なんで？」

ユーマ

「堂々と言いやがって。オレばっかり照れてるみたいじゃねえか」

ユイ

「……照れてるの？」

ユーマ

「っ……だから、平気でそういうこと聞くんじゃねえよ！」

ユーマ

「大体思うってなんだ！絶対、守るに決まってんだろ！」

ユイ

「……ふふ、そうだよね」

ユーマ

「ふん……分かりゃいい」

ユーマ

「オマエはオレが守ってやる。そのこと、何があっても忘れんじゃねえぞ」

ユイ

「うん！」