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シュミ？ とはなんだ、悪虂
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……人間が個々で楽しみとして、行っている事柄、だそうですよ
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兄者……その端末、使えるようになったんですね
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馬鹿っそれ言うなって！
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とある妖守が教えてくれたんですよ。
酒呑、言うな、というのはどういう意味です？
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なんでも！？ なんでもねぇよ！？
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酒呑、五月蠅い。
それで、これもそやつの質問か
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そのようですね。
楽しみとして行っている……
玻閏は珍しいものを集めることですね
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おぬしもだろう、悪虂
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そうですね。
今の世は面白いモノが多いですから
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……それにしたって量が……
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酒呑……
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え、なんだよ？
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酒呑。おぬし、わしの収集に物申すか？
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うぇっ！？ か、頭にそんなことっ！
なんで！？
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……考えなしに口に出すからだ
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ならもっと早く言え！？
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酒呑。もう少し落ち着きなさいと何度も言ったはずですが？
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う、はい……
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して、酒呑と茨木は何かないのか？
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楽しみっつったら、酒っすね！
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酒が趣味……
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なんだよ！ なんかちげーのかよ！
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言うならば、酒盛りが趣味、だろう
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酒も酒盛りも似たようなもんじゃねーか
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全く違いますよ。酒は物、酒盛りは行為でしょう
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？？？？
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兄者、解ってませんよ……
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そういう茨木の趣味はなんだ
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貯金です、頭
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悪虂、貯金というのは、金銭を溜めこむことだったな
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そうです。茨木は自分の倉に溜め込むのが趣味なのでしょう。
……守銭奴ですね
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兄者……頭と兄者の散財の補てんじゃないですか
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お前に補ってもらわねばならぬほど散財はしていませんが？
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え、兄貴の買い物っていつも大量じゃ……
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私の？ 何を言っているんですか。大半が玻閏の買い物です。
私のはその中の一部でしかありません
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わしの買い物にケチをつけるのか。
その珍しいものを楽しんでいるのはおぬしもだろう
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否定はしません。
珍しい物を買い付けて、皆に振る舞うのはとてもよいことですからね
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なに？ 皆に振る舞う？
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なぁ……もしかして、兄貴……
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頭に無断で横流ししてたんじゃ……
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同じものをいくつも置いておく必要はありません。
一つ、宝物殿に入れておけば十分でしょう。
玻閏が触るものと二つで十分なのに、大量に仕入れているのは無駄ですからね。
有効活用です
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……それは、そうだが
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色違いを揃えるのは構いません。
ですが、同じものを四つ五つと買うのはただの阿呆ですよ
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予備だ
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予備が十も必要なのですか？
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数は多い方が良いに決まっておろう
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……彼女がアヅチ城を見てなんと言ったか
教えて差し上げましょう
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知っておる。
織田信長たるわしの幻の居城、天守閣を見ることが出来て感激したのだろう
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全く違います。
彼女が言ったのは『片づけられない人の家』です。
買い物依存も負荷されていました
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なんと無礼な！ ……で買い物依存とはなんだ
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衝動的に買い物がしたくて堪らず、買ったことで満足し、使わず、捨てることも出来ず、物で溢れかえっているでしょう
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そんなことはない！
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本当に？
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ほ、本当だ
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宝物殿という名の倉庫に押しこんで開けると雪崩を起こす状態なのにですか？
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酒呑の陳列方法に問題があるのだろう。
わしが悪いわけではない
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酒呑のせいにしないでください。
酒呑も茨木もきちんと綺麗に陳列しています。
もちろん、私もです
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っしゃ！ 兄貴に褒められた！
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貴方だけですよ、玻閏。
倉庫の状況も知らずに手当たり次第買い物をするのは
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……う
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まぁ、正しく言うならば、酒呑の並べたものを茨木が整頓していくのですが
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兄貴～……上げてくれたのに落とすなよぉ
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流石兄者
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茨木、どこが流石なんだ。わしにはわからぬ
