
- 小鳥遊 ユウキ
 - (どうやったら会えるのか聞いておくべきだったかな……)
 - ???
 - 「1人で散歩?」
 - 掛けられた声に期待して振り向いたけれど――そこに居たのはモラヴィアではなく1人の青年だった。
青年は、どこか浮世離れした様子で私はその独特な雰囲気に覚えがあるような気がしてならなかった。 - 小鳥遊 ユウキ
 - 「あの……。どこかで会ったことがありますか?」
 - 伊吹
 - 「会ったかもしれないし、そうじゃないかもしれない。でも、少なくとも名乗るのは初めてだよ。僕は伊吹。よろしくね」
 - “伊吹”と名乗った青年の回答はひとを煙に巻くようなものでたちまち警戒心が湧いてくる。
 






















