





カイゼ
廃墟への出立まで、あと5日。危険な旅になる。もしかしたら、もう戻って来ることさえ……。
それでも俺には、討ち倒すべき相手がいる。
仇討ちなんて、キレイな言葉で飾るつもりはない。
俺の願いは、復讐を果たすこと。
それが、望まれず生まれた俺が……唯一、できることだ。
どうか、この旅路をお見守りください……兄上……。

クロード
廃墟への出立まで、あと4日か。 長かったな。この時を心待ちにしていた。俺が裁かれる瞬間を……。
早く……終わらせてくれ。もう悪夢は見たくない。
みんなが殺される瞬間なんて、もう……。
ただ、それでも頭の片隅で考えちまう。
もし、願ってもいいのなら――
あの夜、何があったのか……真実を、知りたい……。

モリィ
廃墟への出立まで、あと3日。ようやく運命の人を探せるのか。
待ち遠しいよ。……その死に顔を拝めるのが……。
欲にまみれた俗物。同志たちを嬲りものにした、人の形をしたゴミ。
心から願うよ、そいつに会って、報いを受けさせることを。
それまで僕は――安らかには眠れないんだ……。

ノイル
廃墟への出立まで、ついにあと2日。結局、最後まで信じちゃもらえなかったか。
オレじゃねぇって、どんだけ叫んでも……。
濡れ衣の時でさえコレなんだ。
もし、誰かが昔のことを知っちまったら――。
……考えんのはやめだ。今はさっさと刑務を終わらせてやる。
そうしてヤツを探しに行く。今願うのは、それだけだ。

ドロシー
廃墟への出立は、いよいよ明日。死刑囚となったあなたが死罪を免れるには、危険な廃墟へ赴くしかない。でもご安心を。
俺が、必ず導いてみせますから――。
俺はただ……あなたに生きていて欲しい……。
どうか覚えていてください。この願いだけは、嘘じゃないって。

ドロシー
さあ、死刑囚の皆さん。廃墟へ向けて出立しますよ。お嬢様も、準備はよろしいですね?
クロード
旅慣れてないとは聞いてるが、何かあったら頼ってくれよ。ひとり心細い思いは、させたくないからさ。
モリィ
夜、眠れなかったら、お兄さんに言うんだよ?添い寝くらい喜んでしてあげるからね。
ノイル
つうか、はぐれんじゃねぇぞ?道中、獣に食われねぇように、ちゃんと傍にいろよ。
ドロシー
皆さん過保護ですねぇ。お嬢様は俺が面倒を見るというのに。カイゼ様も。よろしければ一言いただけますか?
カイゼ
あ……その……。……苦難の道のりになるかもしれない。それでも、願っている。
君の選ぶ道が、どこに続いていても後悔のない旅路になることを。
行こうか。長くて短い旅を、始めよう。