薄い月明かりの中に佇む影が、
ひとつ、ふたつ……全部で5つ。
いつの間にかホール中央に歩み出ていた私を、
彼らは睥睨するように見下ろしていた。
そしてその中のひとつ、
黄金色の髪に月光を絡ませた影が、
光を吸い込むような瞳で私を見やる。
声の若さからして、執事か何かだろうか。
瞳に魅入られ呆然としていた私は、
慌てて居ずまいを正した。
そう言って、私が頭を下げると。
佇む影のひとつふたつから、
漏れるような笑いが飛び交った。
その問いかけは疑問というよりも、
知っているのに確認しているかのようで。
問いと同時に暗がりの中にいる彼らが、
面白がるように耳を澄ませたのがわかる。
だから私は震える脚を隠すように、
スカートを広げて膝をつきながら……。
――神よ、どうかご加護を。
がくがくと噛み合わない指を、
必死に組み合わせて言葉を吐き出した。
……………………。
永遠のように長く感じる沈黙。
それに耐えかねた私は、
非礼と知りつつも震える声で言葉を重ねる。