全国の玉依姫様、こんにちは。
司会進行役の凛です。

同じくケテルだ。
今日で私たちの役目は終わりだ。
最後までしっかりと気を引き締めていこう。

はい!

それでは、最後のゲストをお呼びしましょう。
遼様、お願いします。

…………めんどくせぇ。

とてもやる気がなさそうだな。

遼様の貴重なお時間を割いてしまうのは心苦しいのですが、
これも遼様の魅力をお伝えするためなんです!

ですので、どうか最後までお付き合いくださいませ……!

……っち。聞きたいことがあんなら、さっさと言え。

は、はい!
守護者の中での自分のポジションをお答え頂けますか?

知るか。

……一言で終わったな。

えっとえっと……。
僕は遼様のことを、仲間想いの心優しい方だと思っております。

ですので――。

おい、凛。それはなんの冗談だ?

冗談、ですか?
遼様にお伝えしたのは、本心からの言葉です。

はあ……。余計性質が悪いだろ。

そう仰いますが、遼様はみなさまが困っている時に手を差し伸べてくださる方です。
僕が困っていた時にも、助けてくださいました。

……記憶にねぇな。
てめえの勘違いじゃねぇか。

狗谷。

……何だよ。

突っ張るのもいいが、時には素直になることも大事だ。

あん?今の会話をどう解釈すれば、そういう答えになんだよ。

詳しく説明した方がいいか?
まず最初の知るかという発言だが、あれは――。

いらねぇ。もうないなら、これで帰るぞ。

いや、まだある。
次は守護者のみんなのことをどう思っているか、答えてほしい。

邪魔くせえ存在だ。

あいつは俺のモノだっていうのに、暇さえあれば俺の主の傍にいやがる。

あの、遼様。
玉依姫様は遼様のモノなのですか?

ああ。なのにあいつにはその自覚がないわ、
守護者の連中は邪魔してくるわで、いい加減むしゃくしゃしてんだ。

俺はあいつのモノなんだから、とっとと認めちまえばいいのによ。

……飼い犬のしつけも大変なのだな。
少し、あいつに同情する。

おい、それはどういう意味だ?

で、でもでも、遼様は拓磨様とはとても仲がよろしいですよね!

……てめえの目は節穴か?
あいつは守護者の中で1番の天敵だ。
あんなのが同じ守護者かと思うと頭が痛いぜ。

ふむ。これがケンカするほど仲がいいというやつか。

ちげぇ!

ったく。最近はあいつらだけじゃなく、
おまえらまで集まってきてイライラしてんだよ。

なんで俺の主の周りには、
こうも色んなヤツがやってくんだ……。

それはあいつの人望だろう。

はい!玉依姫様はみなさまに慕われていますからね!

ああ。うまくまとまったところで、次に移ろう。
狗谷は尖った発言が多く、誤解されやすいが実はいい人なのではないか?

…………てめえが考えたのか。

違う。ちなみに、凛でもない。
私たちは司会進行で、質問の内容を考える権利はない。

確か……、コーナーを企画した方が
質問内容を考えているとお聞きした覚えがあります。

…………。

質問に戻るが、狗谷はどう思っているんだ?

んなわけねぇだろ。明らかに勘違いだ。

……いいえ、僕は遼様のことを
とても【いい人】だと思っています!

凛がそういうのであれば、そうなのだろう。
(サラサラ)

狗谷は【いい人】と。

勝手にメモするんじゃねぇ!

細かいことは気にするな。
さて、最後に玉依姫に向けて狗谷から一言もらいたい。

俺の主なんだから、当然俺を選べ。
他のヤツに目移りできねぇよう、
たっぷりと【俺を】堪能させてやるからよ。

遼様、ありがとうございます!

これですべての質問が終了したな。

はい……。
ケテル様、どうもありがとうございました。
短い間でしたが、一緒に司会ができてうれしかったです。

私もだ。また機会があったら、共に頑張ろう。

はい!

おい、何を勘違いしてんだ。
まだ後2回残ってんぞ。

それはおかしい。他に聞く相手など――。

おまえと凛が残ってんだろうが。
次回からおまえたちは司会じゃなくて、質問される側に回るんだよ。

大蛇と犬戒が司会を担当して、ケテルに質問するっつってたから、
せいぜい頑張れよ。

ケテル様、応援しておりますね!

ありがとう。凛、おまえも頑張れ。

はい!

全国の玉依姫様。司会はこれで最後になりますが、
よろしければ次回もご覧頂ければと思います。

ではでは、司会の凛と――。

ケテルでお送りした。
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