全国の玉依姫様、こんにちは。
司会進行役の凛です。
同じくケテルだ。
このコーナーも3回目ということで、どんな感じなのか把握できた頃だろう。
ケテル様。玉依姫様に楽しんで見て頂けるよう、
これからも守護者のみなさまの魅力をお伝えしましょうね!
そうだな。では、早速ゲストを呼ぼう。
今回のゲストは――鴉取だ。
よーう、待たせたな!
この鴉取真弘先輩様の魅力をどどーんと伝えてやっから、期待してろよ!
真弘様、よろしくお願いします。
おう!
…………。
おいおい、ケテル。
司会役だっつーのに、むすっと黙ってちゃ話になんねーだろ。
すまない。
登場した時点で話は終わったものだと思っていた。
まだ質問すらしてねーだろうが!?
する必要があるのか?
あるだろ。ありまくりだろーが!
……わかった。
そこまで言うなら、質問をすることにしよう。
かなり気は進まないが。
おいぃ!?司会が私情を挟んで――。
最初の質問だ。
守護者の中で自分のポジションを答えてほしい。
ったく。話は終わってねえっつーのに……。
答えないのなら、次に行くぞ。
わーった、わーった。
んなの聞くまでもねえだろ。
もちろん、守護者の代表だ……!
鴉取、ウソは良くない。
守護者の代表は大蛇だ。
それは間違った知識だ!
そうなの……、ですか?
以前、玉依姫様から守護者の代表は卓様だとお聞きしました。
ですから、真弘様が代表というのは違うのではないかと……。
ちっちっち。それは現時点での話だろ。
だがな、これから先はわからねえ。
俺はこの春から大学生になる。
そこで、さすが俺だってところを大蛇さんに見せれば、
自ずと俺にその座を譲ろうって思うわけだ。
いわば、未来の守護者代表がこの俺!ってことだな。
……なぜ、人は叶わない夢を追い求めるのだろうか。
とても不思議だ。
勝手に決め付けるなー!
おい、凛。次だ、次。
は、はい!守護者のみなさまのことを
どう思っていらっしゃるのか、お答え頂けますか?
世話のやけるヤツらだと思ってるぜ。
あいつら、俺がいないと何もできねえしな。
おかしなことを言う。
私が聞いた話では、鴉取は守護者の中でも1番手に負えない人物だと聞いている。
俺様口調で、小さいことを指摘すると
烈火のごとく怒り手がつけられないほど暴れる、と。
やはり身長とその器は比例するのだな。
よーし、そのケンカ。買った!
ああ、あのあの。
ケンカは良くないと思います……!
止めるな、凛。
い、いえ。真弘様……!
真弘様は場の雰囲気を賑やかにしてくれる存在です。
みなさまが落ち込んだ時、真弘様の明るさに救われたとお聞きしたことがあります。
真弘様はみなさまにとってなくてはならない方です。
そして、真弘様にとってのみなさまも同じなのですよね?
ま、まあ……外れちゃいねえな。
思ったのだが……、
最初からそういえば良かったのではないか?
う、うるせえよ!
……さて、話もまとまったことだし次の質問に移るとしよう。
鴉取。おまえは毎月、何体のプラモデルを作っているのだ?
はあ!?な、何言ってんだよ。
この俺がバイクのプラモデルを作ってるとか、
毎月小遣いを貯めて、金の大半をそれに費やしてるとか、
そんなわけねえだろうが……!
それにしては具体的な回答だったな。
そういえば、この前書店で真弘様をお見かけしました。
何やら真剣な顔をしてらっしゃったので、声をかけなかったのですが……。
確かその時に見ていた本が、バ――。
あー!た、たまになら作るぞ!
その、半年に1回くらいだな!
わざとらしく話を戻したな。
つまり、凛の話で触れられたくない話題があったということだな。
な、何言ってんだよ。
天下の鴉取真弘先輩様だぜ?
そんなのひとっつもあるわけねえだろ。
明後日の方向を見ながら言われても、説得力に欠けると思うが。
ケテル様、この質問は……。
ああ。鴉取はバイクのプラモデル作りに
小遣いの大半をつぎ込み、懲りずに書店でもバイク関連の本を求めてしまう、と。
うおおおおお!
そういうことはわかってても、バラすんじゃねえよ……!
真弘様、次の質問で最後ですから!
あーあー、こうなりゃヤケだ。
どんな質問でも答えてやるよ。
ふむ。最後の質問は玉依姫に向けて鴉取から一言もらいたい。
え!?
? 何を驚いているんだ?
な、なんでもねーよ!
おまえは俺が守ってやる。
だから、何も心配せず俺についてこい……!
真弘様、ありがとうございます!
これですべての質問が終了したな。
次回のゲストは……大蛇か。
はい。ケテル様、次回もよろしくお願いしますね。
ああ。
ではでは、全国の玉依姫様。
司会の凛と――
ケテルでお送りした。
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