モードレッド
「アル」
モードレッド
「ねえ……」
アル
「……っ!?」
突然、モードレッドの指が私の頬に触れて、呼吸が止まる。
モードレッド
「君は本当に優しいよね。……誰にでも」
アル
「え……」
しなやかで、ほんの少し冷たい指が私の頬から首筋へゆっくりと降りてゆく。
アル
「モ、モードレッド……っ」
モードレッド
「仕方ないことなんだけどね。
君はまだ……誰のものでもないんだろうし」
アル
「……っ」
モードレッド
「でも……」
モードレッド
「あんまり他の男に優しくしないで欲しいな。……俺が嫉妬するから」
アル
「!?」
モードレッド
「また誘うよ。……じゃあ、今度こそお休み」
冷たい指が離れていく。
モードレッドは小さく笑った後、ゆっくりと歩き去って行った。