璃空
「今日もいい天気だ、清々しい」
オランピア
「待って、腰紐が少しだけ曲がってる」
璃空
「あ……っ」

彼の制服を整え、顔を上げると──

璃空
「ん……っ」
オランピア
「……!?」

不意打ちで唇を重ねられ、目を閉じる暇もなかった。

オランピア
「……どうしたの、いきなり?」
璃空
「先ほどの俺の言葉が、少し足らなかった気がした」
璃空
「口説きにきてくれ、というのは
ハンバーガーだけが目的ではないぞ?」
璃空
「俺の一番の目当ては……──お前だ」

再び優しく口付けられ、その首に腕を絡める。

オランピア
「言われなくても分かってるから安心して」

彼は私を愛してくれている。

共に夜を過ごす度に、こうして口付けられる度に、
私の髪は彼の色に染まる。

でも──

璃空
「愛している。
掛け替えのない……俺の半身」

彼はこれからクナドへ、私は手紙の集荷へ向かう。

でも、こんなふうに囁かれたら一瞬
仕事を放り出してしまいたくなる。

オランピア
「……私もよ、璃空」

愛した人と唇を重ねるのは、
どうしてこんなにも幸せなのだろう。