えー、木野瀬先輩が怖い顔でにらんでくるんで仕方なく案内しまーす。
愛に生きる男カガハルでーす。ここは海岸沿いに走っている車道ですね。
実はですね、ここは思い出の場所なんですよ。
科学部唯一の女性部員にして、俺の愛しき想い人である先輩と出会った場所です。
そう! 夕暮れの中、ここで俺たちは永遠の愛を誓い合ったんです!
あぁ……あの時の情熱的なキスと言ったら――。
え? ウソ言うな? ねつ造やめろ? やだな、冗談じゃないですか。
あ、篠原!
今お前『妄想の中でくらい幸せになればいい』とか言っただろ!
ははーん。
さてはお前、俺と先輩のあまりの仲の良さに嫉妬してるんだろー。
あー! なんだよみんな、その哀れみの目は!
案内になっていない? もういい僕がやるって
……えー、部長がやるんですか?
妙なことやらないでくださいよ? 普通でいいんですからね? 普通で。