早乙女椿!
……なんだよ、めんどくせー
今日こそ、決着をつけようじゃないの!
お前らも飽きねーのな、ホントに
うわー、もしかして早乙女先輩、
他校の女子にも手出してるんですか?
高丘。お前は黙ってろ。
つーか、他校の女子にもってなんだよ、にもって。
お前と一緒にすんな
じゃあ、鈴ノ森の女子には手を出してるってことですか。
なるほど、了解です
あ? どーやったらそう解釈できんだよ。バカか?
早乙女先輩、そろそろ白黒つけません?
望むところだな、クソガキ
ちょっとおおおおおおお!
人を無視してケンカ始めてんじゃないわよ!!
そうですよ! 我々を無視しないでいただきたい!
……いちごさんの話を聞くべきです
だいたいお前、鈴ノ森の女子を全部食う気か?
余所にいけ。悪玉菌
自分は善玉菌ですとは言わせませんよ?
そっちこそ、俺様男でモテようとかしないでくれませんかね。
流行りませんから、今時
あ、ダメだ。聞いてない。
もうダメだ。今日ダメだ
い、いちごさん! 気をしっかり!
や、野菜のことを考えて、
元気を出してください、いちごさん!
早乙女くんも高丘くんも、本当に仲が良いですわね
ええ、お姉さま。
けれど、苫沢農業学園のみなさんがせっかく登場したことですし、
簡単に説明した方がよろしいのではなくて?
それもそうですわね
では、あらためまして、小さくてかわいらしいお嬢さんは、
苫沢農業学園の生徒会長の白川いちごさん
その横にいる、メガネの彼が根岸育夫くん
同じく横にいる、たくましい体の彼が栗原剛くん
ふふ、白川さんに付き従う騎士のようですわね。
まだまだ見習いですけれど
ええ、お姉さま。
あの3人もとても仲が良くて微笑ましいですわ
鈴ノ森の生徒たちとは、花と野菜で対立して
仲が悪いようですけれど、
そんなに仲が悪いようには見えませんわね
ケンカするほどなんとやら、ですわ!
あら、お上手ね、麗華さん!
それにしてもお姉さま、
今年は鈴ノ森、苫沢共に100周年記念の年ですし、
行事も合同にやりますのよね
ええ。これで、お互いがもっと仲良しさんになれば
すてきですわね
白川さん、椿と高丘くんの話が終わるまで
よかったらハーブティーでもどうかな?
え、英士先輩!? そ、そんなのんきな!
いいんですか? 二人を止めなくて!
ハーブティー? そんなおしゃれなお茶なんて!
……ま、まあ、そこまで言うなら飲んでいってあげてもいいけど?
いちごさん、せっかくなのでいただきましょう!
うす
ふふっ、じゃあ今淹れるね
……誰もボクの話を聞いていない。
はあ。もう面倒くさいから、ボクも一服しよう……
うまく落ち着いたところで、
そろそろ違う青春を探しに行きましょう、麗華さん
ええ、お姉さま。
新たな青春が私たちを待っていますわ
お姉さま、青春を探して云十年ですけれど
学園ならではの青春とは、どんなものだと思います?
あら、良い質問ですわね、麗華さん。
私、こういうお話大好きですの ♥
お姉さまったら! 私も大好きですわ ♥
では、ちょうど中庭に来たことですし、
ベンチで座りながらお話しましょう
ええ、お姉さま
▼ベンチに腰掛ける二人
それで、青春と言えば……の、話ですけれど。
麗華さんはどんなものだと思いますの?
私は……、
学園の青春と言えば、登下校ですわ!
さすが麗華さん、わかっていますわね!
朝、あの人に偶然会うことができないかしら……? と、
胸をときめかせて、家を出ると、
なんと! あの人とバッタリ偶然出会って仲良く登校!
すてきですわ……!
それだけで、一日がハッピーなんですのよ
仲良くなれば、
彼の方から迎えに来てくれたりもする……!
これぞ、青春ですわ!
そして、放課後。夕焼けに染まった校舎。
あの人は、もう帰ってしまったかしら……?
探して、誘ってみようかしら……ドキドキ
あの人を見つけて、誘ってみればYESの返事!
帰り道では、彼との楽しい会話!
ここで一気に距離がぐぐっと近づく二人……!
下校で彼の以外な一面を見れちゃったりして、
きゃっきゃうふふ、するわけですわね
青春ですわね、お姉さま!
それで、お姉さまはどんなものが青春だと思いますの?
私は、名前の呼び換えですわ
まあまあ! それはドキドキな青春イベントですわね!
苗字で呼び合っていた関係が、
下の名前を呼び合うことで、距離も縮まる……
私の名前を彼が呼んでいる!
少し照れくさいけれど、それ以上の喜びが!
……青春ですわね
麗華さん、まだまだありますわ!
まだまだあるだなんて、さすがお姉さまですわ!
青春も今も近代化してきていますからね……。
そんな近代的青春と言えば、メールですわ!
メール! なんて近代的青春なんでしょう!
私たちは、恋文をしたためていたものですけれど、
今ではどんな距離でも一瞬で恋をお届けできちゃいますわね
休日の会えない日には、
彼にメールを送って、色々な話をしちゃうんですのよ!
メールじゃ物足りなく感じてしまう関係になれば、
電話がリンリン鳴りますわね! お姉さま!
さて、麗華さん、他にはなにかありますの?
恋には障害がつきもの! ですわ ♥
あらあらまあまあ! それは燃えますわね ♥
あの彼とあの彼が、自分を巡って
争うのです!
挟まれている方は、二人共やめて!
と言いながら、ニヤニヤしちゃうこと間違いなし、ですわね
彼たちが、良いところを見せようと
がんばっているのは、微笑ましいですし、
構ってほしいオーラを出しているのも微笑ましいですわ
男の子とは、かわいい生き物なんですわ、麗華さん
恋は男の子をかわいくさせてしまうとは、
不思議なものですわ
……でもね、麗華さん
恋は必ずしも叶うものではないのです……
お姉さま……。そうですわね……
叶わぬ恋とわかっていながら抑えられない気持ち
それでも愛しいあの子に幸せになってもらいたい
片思いとは、切なく、愛おしいものですわね……
ええ、お姉さま……
間
というわけで
青春には色々な一面があって、
すてきなものとあらためて分かったところで
新たな青春を探しにいくとしましょう
ええ、お姉さま
鈴ノ森の生徒たちも、きっとそんな青春をしているんですわね
ふふ、微笑ましいことですこと
詳しいことをお知りになりたい方は
『恋花デイズ公式サイト』の『システム』をご覧になってくださいね
あら? お姉さまったらどなたに話しかけてるんですの?
うふふ。秘密ですわ ♥