軽く見回してみるものの、
彼の姿は見当たらない。
でも、部屋を出て行ったなら
さすがに声をかけてくれるはずだ。
まさかと思いながら、
恐る恐る音のする方へ向かう。
予想通り、山科さんは
さっき見たビニールプールの中で
びしょ濡れになっていた。
日頃から不思議な人だとは思っていたけれど、
さすがにこれは予想できなかった。
けれどこれが彼にとっての日常なのか、
平然とした様子でプールに浮かぶ
シマエナガのおもちゃをつついている。