「緋色の欠片」ミュージカル用語集
○季封村(きふうむら)
四方を山で囲まれた小さな村。
交通手段はバスのみで、外界から隔絶されたような印象がある。
○常世(とこよ)
様々な日本古典に記される、海の彼方の国。この世ではないどこか。
本作ではカミが死して還る場所とする。
○神隠し(かみかくし)
突然人の行方がわからなくなること。
古来では隠し神(狐、天狗など)が人を隠すことを指した。
○呪法(じゅほう)
超常的な力を扱う法。【呪】という字は、【呪い】という言葉に限定されず、【まじない】という意もある。
○術式(じゅつしき)
術を行うための式。
式は【定められたやりかたやかたち】の意味。
○急々如律令(きゅうきゅうにょりつれい)
陰陽道において常用される呪文。急ぎ律令のごとくすべし、という意味で、元は中国漢代の公用文に用いられた。
○護身加持(ごしんかじ)
カミを呼ぶ際や、霊的なものから身を守るための結界を作る呪法。陰陽道。
○ババ様(ばばさま)
宇賀谷静紀のことを、守護五家、分家筋の人間はそう呼ぶ。
○八百万のカミ(やおよろずのかみ)
八百万のカミとは無数のカミがいるという意。万物にカミが宿るとする日本人の世界観がよく見てとれる言葉。
○オボレガミ(おぼれがみ)
祀られなくなったカミが妖怪化したもの。
オボレガミはその存在を人に気づかせようと、災厄を与える。
○タタリガミ
その名の通り、祟りをまくカミ。生前は人で、人の世に怨みがあり、
死して祟り神となる場合が多い。
○妖とカミ(あやかしとかみ)
妖とカミは表裏一体のものである。カミは妖怪へと堕ち、妖怪はカミへと変わることができる。
○玉依姫(たまよりひめ)
鬼斬丸を封印する者の職名。玉依とは神霊が憑依(ひょうい)する乙女の意味である。
○結界(けっかい)
結ぶとは閉じるの意。閉じることで外界から隔絶し、内を生む。
境界線を結び、災厄を阻むものを結界と呼ぶ。
○境界線(きょうかいせん)
村を囲む結界。外敵を阻むというより、村の中にある何かを外に出さないためのもの。
○鬼斬丸(おにきりまる)
解放されればカミと人の世のバランスを崩し、世に終わりをもたらす。今、その封印は弱まり続けている。
○現(うつつ)
カミの世に対する、人間の住む世界。カミの世は人の世と隣り合わせにあり、その境界は時に曖昧となる。
○守護五家(しゅごごけ)
太古に交わした盟約によって、玉依姫を守る宿命にある血筋。カミの血を引き、それぞれ、特殊な能力を持つ。
○宝具(ほうぐ)
五つで一揃いの霊的な力を持つ品。
鬼斬丸の封印を維持する上で欠かせないものとされる。
○封印域(ふういんいき)
結界によって隔離された場所。宝具は封印域に納められることで、鬼斬丸の封印として機能する。
○封印の儀式(ふういんのぎしき)
不完全な状態で復活した鬼斬丸を封印する儀式。玉依姫の命を生贄とする。
○霊符(れいふ)
多くは神名と神印が記され、中には神代文字を使用したものもある。霊符より術式の簡略化を可能としている。
○屋上(おくじょう)
校の屋上。日当たり良好景色よしな場所で、半ば守護者たちの集会場と化している。
○一瞬で眠れる(いっしゅんでねむれる)
祐一の特技。自己最高記録は四秒七三(真弘計測)
○奉行(ぶぎょう)
鍋奉行。鍋をやる際の真弘の通り名。その的確な指示と判断は卓でさえ一目おくほど(鍋限定)。
○洋館(ようかん)
アリアたちが使用する廃墟。過去何度かの戦いにおいて、季封村に侵入したロゴスの本拠地となった。
○ロゴス
ラテン語で『言葉』の意味で、黒書を教典とする謎の団体。玉依側と対立することになる謎の集団をも指す。
○魔術師(マグス)
マグスはラテン語で、魔術師を現すマギの単数形。人知を超える知恵や力を持つ存在。マギはマジックの語源。
○モナド
一から一〇までの数字、すなわち万物を構成する全ての要素を表す言葉。本作においては聖女と同義。
○黒書(こくしょ)
ロゴスという団体が経典とする預言書。詳細は不明。
○セフィロト
旧約聖書における楽園に植えられた生命の樹。真理であり運命そのものを表現する言葉。
○シビル
巫女、魔女、預言者を指す、ギリシャ神話由来の言葉。アリアたちロゴスの者は、珠紀のことをシビルと呼ぶ。
○略法(りゃくほう)
術式の詠唱省略。霊符を用いて行う場合が多いが、上級者は霊符なしで、瞬時に術を完成することができる。
○伏敵の呪法(ふってきのじゅほう)
神道における、障害となる者を排除する呪法。病や怪我、死を招く。本作では物理攻撃になりうる術として登場。
○宿命(しゅくめい)
宿命。生まれながらに定められた道。本作における重要な要素の一つ。