私の声が聞こえていないかのように、その顔が、いきなり私をのぞき込むように近づいてきた。
掴まれた手で自由を奪い取られた私の首元に、いきなり顔を埋めて、

???
「おまえ、面白い匂いがするぜ? 宇賀谷とは違う匂いがする」

話すたびに、彼の息づかいが首元にかかる。

珠紀
「ちょ、ちょっと! やだっ!」
???
「……おまえ、名前は」
珠紀
「名前……? なんで……?」

身をよじって避けようとすると、腕をさらに強く掴まれ、自由を奪われる。
やだ……、なんで、こんな……。

???
「名前だ、言え」

耳元に息がかかるように問いかけられる。