彼女から報告書を手渡され、そこに視線を落とす。
……ふむ。簡潔でいて分かりやすくまとまっているな。
――彼女が実働部隊に配属されてから、11ヶ月と21日。
最初のころはまとまりがなく、ただただ長いだけの文章だった。
しかし、今や完璧。さすが私の愛する人。
……いや、仕事において私情を持ちだすのは彼女に対して失礼か。
にこりと笑みを浮かべ、小さく会釈する彼女に手を伸ばして――
さっとその手を取られてしまう。
――と、その時。
私と彼女のスマホからアラーム音が鳴り響く。
返事を待たず、彼女を抱き寄せる。
私の腕の中で考え込む彼女を抱きしめ、甘いひと時を堪能する。
彼女だからこそ、様々なシチュエーションの中で愛を感じたい。
色とりどりのときめきに、胸を震わせて……。