【聖夜・オディロ・柚木永 秋ノ章~結婚記念日の思い出~】

気分は、結婚式。

私は、ウェディングドレス。
彼の服は、純白のタキシード。

そう想像して……

聖夜・オディロ・柚木永
「私、聖夜・オディロ・柚木永は、
今日この日、逸色珠沙を
愛する者として誓います」

聖夜さんに目配せされ、
私は声が震えないよう気をつけながら
彼と同じ言葉を紡いだ。

逸色 珠沙
「私、逸色珠沙は、
今日この日、聖夜・オディロ・柚木永を
愛する者として誓います」

役所に婚姻届を出す事はできない。

なぜなら、私たちは別々の世に存在する者同士。

だから、これが私たちにとっては正式なもの。