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  • ライザール・シャナーサ 「お前は、不満ばかりだな。
     ――私に触られるのが、嫌だと?」
  • シリーン 「ちが……もっと、わたしだって……ライザール様に、触りた……」
  • ライザール・シャナーサ 「それは、結婚後までお預けだ」
  • まるで恋人の睦言のように甘く囁いて、彼の手が私の身体から的確に快感を引き出していく。
    やはりかなり、手慣れている。
  • シリーン (どう、しよう……)
  • 縄抜けなら、簡単に出来る。
    でもそんなことをすれば素性を疑われるだろう。
    普通の娘は縄抜けなんてしない。

    かといってこのままでは一方的に嬲られるだけだ。
    彼を誘惑することも、興奮させることも出来ない。
  • シリーン 「あ……っ……」
  • その時、彼の指が下着の上から足の付根に触れた。
    濡れていることに気がついて、彼がふっと笑う。
    ――早く、早くこの状況から逃げなきゃ――。
  • ライザール・シャナーサ 「――っ!」
  • シリーン (え――?)
  • 鋭い殺気を感じたと思ったら、いつの間にかそこに見知らぬ人がいた。
    その人が、ライザール王の喉に縄をかける。

    ――殺されようとしている。
    ライザール王が、たった今。
  • シリーン (ううん、そんなことより……)
  • ライザール王を殺そうとしている人。
    女の服を着ているけれども、私には分かってしまった。
    彼が、ジェミルだと。
  • シリーン (なん、で……ジェミル……!)
  • ライザール・シャナーサ 「女。俺を殺してどうするつもりだ?」