もにょもにょと言い訳を考える姿が可愛くて、 わざと彼に背を向けてプレゼントの山に 手を伸ばす。
愛日梨
「じゃあ私はプレゼントを開けながら 待っていますね。ミネットさんが甘えたい!
ってなったらどうぞ?」
ミネット
「……どうぞって」
愛日梨
「わぁ……。綺麗なレースのヘッドドレス」
ミネット
「ね、ねえ……愛日梨」
愛日梨
「ふふっ。 ピンクの猫が小さく編み込まれてる」
ミネット
「愛日梨ってば……」
愛日梨
「このヘッドドレスつけたら、 ミネットさんとお揃いみたいで、 ちょっと照れちゃいますね」
愛日梨
「こっちのプレゼントは……」
ミネット
「んんん~~~~。あ~~~~。
わかったよ! 降参! 甘えたくて仕方ないから 思いっきり甘えさせてよ愛日梨!」
ミネット
「はぁぁぁ……。 もう、プレゼントは後でいいや……。
今は無理。君のことぎゅうってして離したくない」
ミネット
「ネロっちに買い付けてもらった髪飾りとか。
ジャックに付き合ってもらって、 色んなお店巡って集めたものとか」
ミネット
「一つ一つ、 全部僕の手で君のこと飾ってあげたい!
……って思ってたんだけどなぁ……」
ミネット
「でも今は、とにかくそういうの後回しにして。
抱きしめて、キスをして、 僕で君の中をいっぱいにしたい」
お腹に回った腕が、 もっとくっつきたいと力がこもっていく。
愛日梨
「……私だって……。 ミネットさんの中を……私だけにしたいです」
白の世界での最後の時間。
学校の勉強も、友達や家族との時間も、 全部がかけがえのないものだった。

卒業して黒の世界に行ったら今度こそ、 白の世界は私の生きる世界ではなくなる。

そう思ったら、やっぱり寂しい気持ちとかも 浮かんできてしまって……。
愛日梨
(そんな時に、会いたくなるのは やっぱりミネットさんだった)