タルメ
「……エル?」
ユーリア
「え……?」

うっすらと瞼を開けたその男性は、
私を見てなにかをつぶやいた。

思わず聞き返すと、どこかまだ寝ぼけた様子だった
彼はしっかりと目覚め私を睨む。

タルメ
「……誰だお前は」

その探るような鋭い視線に一瞬気圧されそうになったけれど、
私は気を強く持ち直し口を開いた。

ユーリア
「私の名は……ユーリアです」
タルメ
「ユーリア?」
タルメ
「……あのときの赤子か。ずいぶんでかくなったな」